この記事はパイプオルガン初心者の筆者が練習用チャーチオルガンとレッスン本番用パイプオルガンの違いに悪戦苦闘するお話しです。
練習法法を工夫し対策を練ります。
前回の復習
こんにちは。
パイプオルガン初心者のもりざきです。
私は地元の企画でパイプオルガンを習っています。
講座の内容を説明します。
課題曲を普段はチャーチオルガンという電子楽器を使って自主練習。
オルガニストにレッスンしていただく時はパイプオルガンを使用。
これを繰り返して演奏技術を高めるというやり方です。
ところが、楽器が違いすぎてどうも上手くいかない。
ということで、これを何とかしたい!
こういうお話を以前しました。
そして、今回その後のお話しです。
パイプオルガンが上手く弾けない
パイプオルガンという楽器に慣れるのが手っ取り早い気がします。
ところが、そういう環境に身を置くこともできないのがつらいところです。
そこで、作戦を考えることにしました。
主な練習内容
- 椅子の位置や高さをあえてベストポジションにしない
- いろいろな音の組み合わに耳を慣らす
- 演奏しながら自分が弾いている箇所を楽譜で探す練習
- 足鍵盤を見ないで弾く練習
- ミスタッチをしないで両手で最後まで弾く練習
- メトロノームを使って演奏速度を安定させる練習
チャーチオルガンで弾く分にはこのくらい弾ければ”まあまあ良し”というくらいまでできるようになりました。
練習中の曲のためだけの作戦に変える
レッスン時の問題点
そうやって練習しているうちに、パイプオルガンで弾く際、ベストとは言えなくても以前よりは戸惑うことも少なくなってきました。
練習の成果もあるかもしれないけれど、楽器に慣れてきたというのが一番の理由だと思います。
ところが、私がパイプオルガンを始めてはや半年。
“こうしてやっているうちに、いつか慣れるさ!”などと悠長なことを言っていられなくなってきました。
私としては講座の最後の発表会で弾く曲を仕上げなければいけません。
そこで、練習中の曲をパイプオルガンをで失敗しないようにするための対策を練ることにしました。
問題点
- チャーチオルガンは最下段で弾く曲なのにパイプオルガンでは下から2段目の手鍵盤
- 譜面台の位置がチャーチオルガンより高い
- 座る椅子の位置に確信がもてない
- 足鍵盤の形状、タッチが違うため戸惑う
- 手鍵盤のタッチが重い
- 弾いている最中にどこを弾いているか分からなくなる
新たなレッスン対策
チャーチオルガンの場合、自分では”もうちょっとでギリギリ及第点かな”という気持ちで弾けているのに、パイプオルガンだとボロボロ。
これには演奏技術以外に理由があります。
私は練習の最大限の成果を上げようといろいろ工夫してきました。
その結果、ある時、この曲をほぼ暗譜していることに気づきました。
練習中の譜めくりが面倒なので、最終的には何とか全部楽譜なしで弾けるようになりました。
そのほうが発表会本番の失敗リスクが減るだろうと思ったのというのもあります。
普段練習するときも楽譜を見ないで弾くことが多かったように思います。
最終的に足鍵盤を見ながらでも安定して弾けるようになり満足していました。
ところが、レッスンではこれが仇となりました。
暗譜したものの、レッスンを暗譜で弾ききるほどの自信はないわけです。
そこで、間違わないように楽譜を見ながら慎重に弾きます。
演奏中、足元を確認すると楽譜上どこを弾いているか分からなくなります。
そのせいで不安箇所を譜面で確認しようにもできません。
パイプオルガンは譜面台は3段ある手鍵盤の上にあります。
足鍵盤は黒鍵がチャーチオルガンより短くなってます。
そうなると譜面台と足鍵盤の距離がチャーチオルガンより長くなります。
よく考えてみるとチャーチオルガンで練習する際と状況が違います
私が練習している曲は2段ある鍵盤のうち通常は下段を使う曲です。
そうなるとパイプオルガンより椅子の位置を離した方が演奏しやすくなります。
そして、チャーチオルガンの下段の鍵盤は最も足鍵盤に近い位置にある手鍵盤で、演奏しながら手元を見ると足鍵盤が視界に入るのです。
パイプオルガンで足鍵盤を見るときは、そのためにわざわざ視線を変えるという意識が働くのに対し、チャーチオルガンだと手元を見たついでに足元を確認できます。
そこで、パイプオルガンで弾くための練習に特化しないとこの曲は完成できないと考えるようになりました。
対策
- その曲の本来の音は無視して下から2段目の鍵盤を使って練習する
- 譜面から足鍵盤に視線を移すときなるべく頭を上下に動かさない
- 楽譜から視線を外した後、素早く演奏箇所を見つける練習
- 間違いやすい箇所での手鍵盤と足鍵盤の組み合わせを覚える
- 通常演奏で極力ミスを減らすような練習の工夫
このようなことを意識して、メトロノームを使いながら練習しました。
最後ミスをしないで弾くことは難しいですね。
メトロノームを練習に使う理由は、私の場合ほこの曲を弾いているうちにだんだんペースが上がってきて、足鍵盤の対応が難しくなるを防ぐのが一番の目的です。
“手鍵盤で気持ちよく弾けるペースにすると足がつらい″初心者ではありがちなんじゃないでしょうか?
パイプオルガンレッスン
こうして迎えたレッスン日。
ピアノだったら最初に準備運動がてらハノンとか弾いたりするかもしれませんがいきなり本番です。
先生も”いきなりだな″とは思っているみたいですが、”いつでも弾けると”いうような素養はあるに越したことはないのでそこはあえて配慮しないようです。
途中つっかえたりもしましたが最後まで弾き切りました。
めったに使わない楽器でも何度か使っているうちに多少は慣れてくるものですね。
今までに感じた戸惑いが減って、いつもより落ち着いて弾けたように感じます。
そして、なにより驚いたのは足鍵盤みえる!と感じたことです。
今までは足元を見ることに脳内全タスク消費という感覚がありました。
今回は手鍵盤見ながら視界に入るので、演奏に必要な一連の動作(楽譜見る、手元見る、足元見る)がかなり安定でできるようになりました。
まとめ
楽器に限ったことではないですが、成果を出すには本番に即した練習が大切なことが分かりました。
パイプオルガン練習をチャーチオルガンでやる際の注意
本番に近い環境を工夫して作ることが大事
- パイプオルガンで実際弾く鍵盤に近い位置の手鍵盤を使うことに慣れる
- 演奏中に頭を上下に動かさずに楽譜や足鍵盤を見る練習をする
最後に
暗譜すると演奏時、楽譜を常に目で追っているより脳のタスクに余力ができます。
これはとても新鮮な経験でした。
なにしろ、簡単なピアノ曲ですら私は暗譜できないのですから。
パイプオルガンで暗譜はアリと思いますが、強制されたら辛すぎますね。